氷河期男の咆哮

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PL学園は何人の野球ファンを生み出したのだろう

 本日PL学園のラストイヤー、その緒戦が行われます。相手は近年頭角を現した私学の強豪、東大阪大柏原高校。苦戦が予想されます。PL学園の歴史が今日終わってしまう。そう思うと、昭和生まれの僕としてはなんとも寂しい限りです。

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PL・ドカベン・タイガース

 1980-90年代は野球の黄金期ではないでしょうか。僕はその頃小学生低学年でした。丁度KKコンビがPL学園に入学し、甲子園を沸騰させ、さらに阪神タイガースが久方ぶりの日本一を達成。漫画の世界ではドカベン、後にはタッチという名作がこの時期に生まれています。清原が打つ高校生離れの特大ホームラン、バース掛布岡田のバックスクリーン三連発、明訓高校まさかの敗戦。熱い時代でした。こんなものを魅せられて触発されないハズがありません。少年野球に入部しましたし、ゲームはファミスタ三昧。夜はタイガースの勝敗に一喜一憂。春と夏休みは高校野球にくぎ付け。こんな小学生は多かったのではないでしょうか?

低迷を経て春夏連覇

 KKコンビが去ったあと、一時の低迷期がありました。といっても厳しい大阪府大会を5季連続出場する方が異常なのですが、出場が当たり前になっていたので低迷と感じてしまうのも致し方ないところです。ところがKKコンビが成しえなかった春夏連覇を達成するチームが完成しました。立浪、片岡、橋本、野村のプロ野球カルテットです。立浪はほとんどの打席で打ちまくり、個性的な4番片岡も続く、投手は3人制で圧倒的な力で春夏連覇を達成しました。プロ野球選手が4人もいればそりゃ強いですよね。夏の決勝の相手も後、プロで活躍する島田直選手、西選手を要し、本来なら優勝してもおかしくなかったでしょうが、いかんせん相手が悪すぎました。

チームより個の力が顕著に

 その後、松坂大輔の横浜高校との延長17回の死闘を最後に優勝争いに絡むことは無くなりました。次第に主役が大阪桐蔭へと移っていきましたが、その間も多くの名選手を輩出し、存在感は焦ることはありませんでした。松井稼、宮本、福留、前川、今江、前田健は何れもプロに入ってもチームの主軸を担うことになります。しかしそれも清原2世といわれ1年生から4番を任された勧野選手を最後に途絶えてしまいます。

経営母体に見捨てられた野球部

 相次ぐ不祥事にPL教団がノーを突き付けたと言われていますね。もう十分に名前は浸透したので必要ないという経営判断でしょうか、PLが消えるというニュースはここ何年と見かけるようになりました。そして今日その歴史が本当に途絶える日になるかもしれない。折しも清原選手が覚せい剤で逮捕されたのも今年。皮肉としか言いようがありません。12人の一般入部部員で勝ち抜けるほど大阪予選は甘いものではありませんが、今プレーしている子供たちには野球部消失の責任は有りません。最後まで悔いのないように全力プレーで頑張ってほしいですね。

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