2018開幕シリーズ終了 酷評された大山悠輔1位の2016年阪神ドラフト組を他球団と比較する
センバツでは大阪桐蔭高校の銀河系軍団が2連覇をかけて進撃を続ける中、2018年のプロ野球も開幕しました。
残念ながら今年のルーキーの目玉、清宮幸太郎は開幕オーダーに名を連ねることができませんでしたが、今年も野球を盛り上げる新戦力がまた現れてくれることでしょう。
さて、初めに申し上げますと僕は10歳ぐらいからかれこれ30年以上阪神ファンとして遠巻きにタイガースウォッチングを続けています。
生え抜きの野手がめったに育たない球団ではありますが、今現在注目しているのは2016年のドラ1、大山悠輔です。
ドラフトでは「なぜ1位大山??」とあっちこっちで言われ、新人王の投票では記者たちがメチャクチャな投票をしたせいで無実の罪でやり玉に挙げられ、マスコミの扱いが酷すぎません??
野茂さんみたいにまったくしゃべってくれなくなっても文句言えないですよ、これは。そんな不遇にもめげず2018の開幕オーダーにも名を連ね、球界のエース菅野からホームラン。素晴らしいのひとことです。
前置きが長くなりましたが、大山を含めて「最低」だ「失敗」だと罵られた2016年の阪神タイガースのドラフトでしたが、「じゃあ他球団はどうなんだ?」ということで、開幕3戦を終えた時点で筆を取った次第です。
目次
2016 阪神タイガースドラフト
そもそもミソのつきはじめは阪神タイガースがドラフト1巡目で当年の目玉選手のひとりだった佐々木千隼投手(現ロッテ)を単独指名できたにも関わらず指名を見送ったことです。
1位で指名した大山は2巡目で獲れたのにと散々言われ、2位で指名した小野泰己投手も無名と言って差し支えない存在でした。
これについては金本監督自身が急きょ佐々木指名を翻したとコメントしています。
阪神タイガースがいかに和製長距離砲に枯渇しているか。例えば大山選手が指名されるまでの2013~2016シーズンの日本人選手の本塁打上位3傑をみていくとわかると思います。
2014
2015
2016
どうですこれ??
3年連続でチーム最年長野手の福留が1位。まったく長打力のない鳥谷が2年連続2位という惨状。ちなみにこの間ヤクルトの山田は105本打ってます。
さらに最後に30発打ったタイガース生え抜き選手は誰かご存知でしょうか。なんと遡ること日本一になった1985年の掛布が放った40発です。
平成に生まれた子供たちは見たこともないという。
そりゃまぁ甲子園はホームラン出ないんですけどね、トータルの数字はどうしても不利になりますが、他チームとやるときはバカスカ打たれてますから。
てなわけで、ホームランを打てる野手を指名することはチーム事情から考えて的外れなわけではないのです。
2016ドラフト指名選手 2017シーズンの成績
2017シーズンはセリーグは京田(中日)、パリーグは源田(西武)が新人王を受賞しました。両者ともに内野の要であるショートを年間通して守り、野手はこの2人が完全に抜きんでた存在でした。
では彼らを含め2016ドラフト指名選手の野手の安打ランキングで見てみましょう。
- 源田壮亮 155
- 京田陽太 149
- 石井一成 65
- 大山悠輔 47
- 糸原健斗 42
2017シーズンの新人野手で100打数を超えたのはこの5名だけです。本塁打は7本ですが大山が1位です。糸原も故障で離脱しましたが前半戦でサヨナラ安打を放つなど戦力として活躍していました。
これから伸びてくる高校生のことや、選手層の厚さなども考慮に入れなければなりませんが、現時点で「失敗」の烙印を押されるような成績ではないでしょう。
投手で主だった成績を残したのは日本シリーズでの快投も記憶に新しい横浜の浜口遥大が10勝、オリックスの山岡泰輔も1年間ローテを守ってチーム2位の8勝を記録。
楽天前半戦の快進撃を支えた森原・高梨、ロッテの有吉は中継ぎとしてブルペンを支えました。
件の佐々木は15試合投げて4勝7敗。前半戦は苦しんだものシーズン後半に安定した投球を披露しました。
阪神ドラフト2位の小野泰己は15試合投げて2勝7敗。7連敗したものの辛抱強く使われました。2年目の飛躍が待たれるところです。
2016ドラフトの最大の目玉だった田中正義(ソフトバンク)は故障で登板なし。選手層の厚すぎるチームなので、今後が心配です。
2016年ドラフト指名選手 2018開幕シリーズでの成績
それでは2018シーズン開幕3連戦を終えた時点で各チームの2016年ドラフト指名選手の成績を見てみましょう。
- 一軍選手登録 アドゥワ誠
- 大山悠輔 12打数3安打3打点 HR1
- 糸原健斗 12打数4安打0打点
- 京山将弥 1勝0敗 5回 防御率1.80
- 一軍登録 佐野恵太
- 谷岡竜平 0勝0敗 1.1回 防御率0.00
- 吉川尚輝 13打数2安打0打点
- 京田陽太 12打数5安打1打点 3盗
- 一軍登録 柳裕也
- 中尾輝 0勝0敗 1回 防御率0.00
- 田中正義 0勝0敗 1回 防御率9.00
- 平井克典 0勝0敗2H 3回 防御率3.00
- 源田壮亮 14打数6安打5打点
- 山岡泰輔 0勝1敗 5.1回 防御率6.75
- 小林慶祐 0勝0敗1H 1.2回 防御率5.40
- 黒木優太 0勝0敗 1.1回 防御率13.50
- 榊原翼 0勝0敗 0回 防御率99.99
- 一軍登録 澤田圭佑
- 石井一成 3打数1安打0打点
野手は 昨年の両新人王が今シーズンもさすが別格の成績です。続いて大山・糸原が食らいついていますが、今シーズンはどこまで一軍でやれるか注目です。
投手陣はパリーグの昨年実績を残した面子が今年も主戦になってきそうです。ソフトバンクの田中は中継ぎから出直し。いい投手がたくさん控えていますので、春先に結果が出さなければいけないのが厳しい所です。
阪神では小野が4/4の横浜戦に登板予定、オープン戦で結果を出したドラフト3位の才木も2018シーズン中に登板のチャンスがあるでしょう。
いかがでしょうか?阪神タイガースの2016ドラフト組は、現時点ではレギュラーを確固たるものにしていませんが、他球団と比べてもそん色のない貢献をしているのではないでしょうか。
まとめ
2016阪神のドラフトは失敗でも最低でもない
(2018.4.1時点)
マスコミさんは勝手に持ち上げたり落としたりしないように!
この記事が2018シーズンが終わった頃に恥ずかしいことになっていなことを祈って。。。