氷河期男の咆哮

ロストジェネレーションサラリーマンがお送りする育児、書評、時事情報です。

魔法??子供嫌いの私が生後6ヵ月の子供に変身させられた

ファミレスで暴れる子供や夜中の居酒屋で騒ぐファミリー。20代の頃、そんな光景を見て「子供はうるさい厄介者」と疎ましく思っていました。そんな私も、今は妻でさえ感心するほど育児を楽しみ、毎週末を子供と過ごす40代になりました。といっても、我が子が生まれた瞬間に子ども嫌いが治ったわけではありません。

 

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子育てモードにはスイッチがある


20代も半ばになると、結婚して子供を授かる友人がポツリポツリと出てきます。居酒屋でのドンチャン騒ぎはいつの間にか、家族ぐるみの付き合いになり、子供たちを交えた健康的な遊びに変わっていきました。

そうなるとメインは子供です。子供と遊んだことなんてありませんでしたが、愛着を持って接すれば懐いてくれるので「案外可愛いじゃん」と、実体験で知ることができました。(手加減なしのアタックに痛い目を見ることもしばしば…。)

甥や姪がいない私にとって彼らの子供たちが初めて触れ合う子供です。特に初めて間近で見た新生児は、私のような人間が触っていいのかというぐらい神聖な存在に映りました。

さらに抱っこすると正体不明の幸せオーラを発しているようで、この時、私の「父性」の蛇口が開いたように思います。

彼らの成長過程において愛情のキャッチボールを体験したことで「騒々しい厄介者」という先入観は徐々に払拭されていきました。幸いなことに気難しそうな思春期になった今でも懐いてくれています。

思うに、親の資質というものは初めから誰もに備わっているものではなく、子供との触れ合いの中でスイッチがONになるのではないでしょうか。

三十路を迎えた私は、子供がいないことに劣等感を抱くようにすらなっていました。人間変われば変わるものです。


やっぱり厄介者だった!?子育てのリアル


そんな私も30代後半に結婚し、40歳を迎える一歩手前で長男を授かりました。待望のわが子はどんなに可愛いものかと想像していましたが、残念ながらそんな生ぬるいものではなかったです(笑)

まず直面したのは「子育てのリアル」でした。四六時中泣いている長男に自由と睡眠時間削り取られる妻、そして無くなる夫婦の会話。互いのイライラは募り、正直「子供が邪魔だ」と思ってしまったことは1度や2度ではありません。

父親にはなってみたけれど、待っていたのは戦場のように殺伐とした家庭の空気と、コントロール不能の小さな人に悩まされるという現実でした。

初めての子育てというのは、無免許で知らない道をあてどなくドライブしているようなものです。不安定な毎日でしたが、それでも息子のたった一度の微笑みが砂漠のオアシスのように私たち夫婦に潤いを与えてくれました。


6か月の壁が親子関係を激変させる


そんなこんなで右往左往しながら6か月。この時期、私は劇的に息子が愛おしくなりました。理由は単純で、子供が私を受け入れてくれたことに尽きます。それまでは妻に「ちょっと見といて」と言われると。ものすごく憂鬱でした。

すぐ泣くし、何をしても泣き止まない。ママだとすぐ泣き止むのに泣かれるとこっちは「泣くな!」となる。そうすると子供はやっぱりもっと泣いて、私はイライラという負の連鎖で「こいつと仲良くなる日はくるのか?」と思ったぐらいです。

いかにご機嫌を取るか。それが父親としての私のミッションでしたが、王子様と家来のようなこの関係は生後6か月を迎え、急変しました。

個人差はあると思いますが、この時期になると赤ちゃんは暗闇から出てきたように視界が広がるようです。ご機嫌タイムが長くなり、笑っていることが増えました。子供の笑顔に勝る癒しはありません。

こちらのする事に喜ぶので、私も喜んでもっとやる。そうすると信頼関係がどんどん芽生え、愛が深まっていきます。これを私は「6か月の壁」と名づけ、双方向の絆が芽生えた節目としています。


子供が親を育てる


子供嫌いだった私は、今では三度の飯より子供大好きです。休日には言葉を覚えて嬉しい長男と1日中しゃべっています。3か月の次男にも経験を活かし、余裕を持って接することができています。「子供が親を育てる」とよく言います。私が変わったというより、何も知らなかった私を子供が変えてくれました。自分もかつては大人に手間をかける子供だった。そう思えるようになり、子供には寛容を心がけています。

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