【2年目せどり日記】せどりの基本は体調管理から
この2週間ほど、風邪が長引いた影響で激しくモチベーションが低下しています。と、同時に今後、副業を続けて行くことを考えると、とにかく健康状態を保つのはミッションだなと改めて思わされました。
30歳を超えた頃は、まぁまぁ元気でしたが40歳過ぎると、とにかく通常運転でいるだけでもけっこう大変。なんやかんやと不具合出るし、若い頃の不摂生が放出されていくお年頃なのでしょう。
というわけで、長期的に副業をやりたい、ましてや専業で何かをやっていきたいのなら、まず自分の生活を見直せよって思った話。特に中高年で副業を始めようと思っているのなら。
若者と同じ土俵には上がれない
せどりに限らず副業でご活躍されている20代の成功者を見る機会は非常に多いですよね。大手の情報発信者になってくると30ちょいといったところでしょうか。
で、そんな彼らの最強の武器はなんといっても体力です。何時間でも店舗せどりを続けられるダイナモ。ワクワクすっぞ!と思いながら結果を出し自己肯定感を強め、失敗も糧にしてどんどん成長していけます。
もちろんオジサンだろうがなんだろうが、気合でカバーすることは可能だし実際できる人もいるでしょう。でも僕はそうではないです。そんなゴールデンタイムをひたすらアルコールと馬券に消費した僕が簡単に彼らと同じ土俵に上がれるハズがありません。
敵わないものは敵わないと潔く優劣を見極め、その手法を自分の能力に合わせてカスタマイズしないと継続できません。人に教わったりすると「とにかくガンガンいこーぜ」っていう人多いんじゃないでしょうか。
副業において時間の捻出は最重要事項ですがHPの配分も同等です。1日寝ても全回復しませんからね。ましてやチビッコが家にいるとその両方が削り取られますし。
なので、ここで頭打ちにならないために、せどり2年目の課題は「免疫力強化」かなと思ってます(笑)
20代で突っ走り、失敗と成功を積み重ね30代で拡大するってのが理想なんでしょうけどね。失ったものは戻りません。できることをできるだけやる。これ重要。
2年目でイキって投資しまくってマンパワーが追い付かずゲームオーバーなんてのはごめんです。
ちなみに免疫力が下がった状態でチビッコと接しているとこんなことになるよという悪例がこちら↓
暗闇でも走る
最後にモチベーションが上がった本を紹介。
発達障害・うつ・ひきこもりの経験を持つ著者が起業して「不登校・中退者の進学塾」を経営するに至るっていうサクセスストーリーです。
ちょっとありきたりなキャッチコピーに最初ページをめくったときは「しょーもないかな」と思いつつだったんですけど、なかなかに深い。
不遇の時期から事業の成功までが一足飛びに書かれていますが、その苦労は尋常なものではなかったでしょう。
ドン底を知っている、そしてモーレツな努力をした人はやっぱり強いですよ。成功して然るべき。
子どもは努力すべきベクトルを見つければ強制しなくても勝手に突き進むんですよね。僕も我が子に対して少しでも何かできればいいんですが、やりすぎてもあかんっていう、それがムズいところです。
で、余談ですが中古本扱っている方なら誰もが知っている「最低価格ブレイカー」バリューブックスの社長さんが登場したりします。これ読んだら「ああいくらでも売ってくれ」てなると思いますよ(笑)
というわけで乱雑な内容にお付き合い頂きありがとうございました!酒の美味しい季節ですが、アルコール控えめで頑張りましょう!
【せどり日記】7ヶ月目 年末商戦に思ふこと
いきなりどうでもいいことですが、中古本の売上比率が下がってきたので【せどり日記】に改名しました。
そんなド素人が発毛したぐらいの僕でも年末は商機であることはわかります。もうかれこれ40年以上生きてますし。
そんなわけで、僕もこの波に乗ってやろうじゃあないかと1ヶ月ほど前からWEBセミナーなんかに顔を出したりして色々12月に向けて準備してました。
で、ぼちぼち本番を迎えるわけですがそのあたりのことを記事にしておこうと思います。
目次
12月の転売が儲かる理由
冒頭に申し上げたとおり12月にヒトカネモノが動くのは周知のとおりです。12月の転売が儲かるのも至極当たり前の理由で、需要と供給のバランスが急激に崩れるからです。
誰しも経験したことがあると思いますが、プレゼントって何ヶ月も前から用意しませんよね。よっぽど気に入った異性にでもしないんじゃないでしょうか。
結果、12月に需要が急激に増えて店頭やネットで欲しいものが買えなくなり、そこへ登場するのがAmazonさまですね。
なぜ楽天とヤフーになくてAmazonにはあるのかというのも簡単で、Amazonは他の2サイトと比べて、販売者の参入障壁が極端に低いからです。
人気商品を抑えた無数の個人セラー、つまりせどらーがそこへ商品を大量投下して再販するというシステムができあがってるので、必然的にAmazonは最後の砦となるわけです。(まあちょっと卵が先か鶏が先かというところもありますが)
溺れる者のワラ状態のAmazon価格はどんどんプレミア化して、転売が儲かるという寸法ですね。早く用意したもん勝ちということです。必ず上がる株を仕込むようなもんなので、慣れたせどらーには楽勝なのもうなずけます。
で、僕も12月はやったろう!と、世間に数多ある「年末爆儲け」「利益30万確定!」みたいなのをいろいろ漁ってみていろいろ思ったわけです。
転売は悪なのか
世間的に評判のよくない転売行為ですが、僕はやってる人に対してもやることに対しても良いとも悪いとも思っていません。
僕自身何度も余ったチケットを高額で捌いたことがありますし、たくさん儲けている人がいれば素直に「すげーなー」と思います。
転売人は良いも悪いもなく、ただ需要と供給の中間にシステムの一部として立っているだけの存在です。悪いことだと思ったらそもそも僕はやりません。
いくらプレ値になろうとも現代の商業システムがそうなってるんだから、文句言っても意味ありませんので、僕も必要なら高くても買います。
チケットにしても需要があるから転売が後を絶たないわけで、禁止してもムダですよね。そもそもの流通システムを変えないとただのイタチごっこです。
アーティストのチケットに関してはプレミアム分はアーティスト本人に還元されるべきだと思うので、最近ちらほら耳にする「ダイナミックプライシング」によるチケットの時価販売がそのうち浸透するんじゃないでしょうか。
話逸れました。で、転売に何の感情も持ってなかった僕なんですけど、ノウハウを調べてリサーチしてると、なんだか胸がチクチクするんです。
いざ、「仕入れるぜ!」という段になって思うわけですよ、「これって子を持つ父親のやるべきことなんか・・・」と。
プラレールやアンパンマンにシンカリオンと、自分の子供たちが好きなものが世間にも人気があるわけで。ネットで物を買う時代にそんなことないかもしれないけど、楽しみに店にやってきた子供が買えなかったりもするのかな?なんてよぎったりして。
大人に高値で売りつけることには何とも思わないんですけどね。むしろ、本来買えなかったはずの人への橋渡しになったと思うぐらいで(笑)
どうする年末商戦
初めて湧いた転売への感情が、僕の心へ影を落としてしまい、どうにもやる気とはウラハラにいつものように淡々と作業できない。
少なくとも父親としては高くても買う側でありたいと思うのです。しょうもないきれいごとなんですけど。
利益確定商品を向こうから運んできてくれたらそりゃ買いますよ。その程度のちっぽけな矜持ですが、副業なんでノリノリで楽しくやりたいじゃないですか。
今までもやりたい事をやりたいようにやってきたから、面倒くさがりの僕が半年以上飽きることなく、せどりを続けてこれたのだと思います。
なんかせっかく勉強したし利益出せそうなのにもったいないという気持ちも、もちろんあります。が、イレギュラーよりレギュラーを大切にします。
ここのところ売上作りに傾倒して情報を詰め込みすぎ、フラフラしていたので軸を通すいい機会になりました。
これからセールも増えてくるんで、他の形で利益追いかけることもできますしね!そんなわけで、この何日間モヤモヤしたことを記事にまとめてみました。
100人のサンタクロース
というわけで最後は書店で見かけたこの本が、なんかええ感じだったのでオススメしときます。定価で買えますよ(笑)
僕も子供に送る予定です。時には高値で売りつけるサンタですが、まぁ折り合いつけて頑張っていきましょう。
中古本せどりと子育てを無理やり絡めて考えてみた
現在は我が家には未就学児かつ保育園にも通っていない男児が2名います。今まであまり真剣に吟味していなかったのですが、保育園問題やら母ちゃん仕事どーすんねん問題に直面寸前です。
僕はおそらく一般の勤め人よりかなりヒマリーマンなので帰りも早いし、土日もがっつり休んでます。その暇を活かして中古本せどりを始めたわけです。
ここに来て思うのはやっぱ中古本せどりという副業は子育て世代ど真ん中の人間には最適なんじゃあないかということです。
目次
子育て世帯における中古本せどりのメリット
せどりをしながらの子育てにおけるメリットは「収入を増やしつつ融通が利く」ということに尽きます。
僕が1千万プレーヤーだったらいいんですけどね、ひとりで専業主婦と2坊主2猫を食わすのは楽ではありません。精神的重圧がエグい。
そいういうわけでところてん式に暇を活用して収入を増やさねばと思い立ち今に至るわけです。
とはいっても、バイトなんてこんなジジイになってやってられませんし、投資するにしても長期投資は即効性がない。デイトレみたいな短期投資はアホみたいに板に張り付かないかんわでハートもギスギスするからイヤ。
それで最終的に辿り着いたのが中古本せどりです。お金も大事ですが時間はもっと大事です。特に小さい子供と過ごす時間はもっと大事。
「傍にいてあげた方がいい」というより、僕が成長のいろんな瞬間を見逃したくない。こんなものは金銭にはとても代えられません。
子供が寝ている時間や仕事の空き時間にやれる中古本せどりは、まったく子育ての障害にならないんですよね。
それに今後、保育園や幼稚園に通うようになった時、ちょっと母ちゃんが「ちょっとパート出た方が」なんてなった時は、僕の仕事を外注すればパートより時給いいし、僕の生産性が上がって売上も増やせる(はず)。
少々根拠が希薄な気がしますが、我ながら良いチョイスをしたなぁとは思ってます。
経済学者、待機児童ゼロに挑む
そして、これは中古本せどりの副産物的メリットですが「子育て本がタダ同然でアホほど読める」ということです。
先日はこの本を読んで暗澹たる気分になりましたが、待機児童や保活で悩んでおられる方にはぜひ読んで欲しい一冊です。
定価¥1,620 中古¥1,350~
著者は経済学者で国や自治体の待機児童問題にも携わっている方です。なおかつそこへ至るまでの間、ご自身が夫婦で待機児童問題に直面しながら3人の子育てをしたという実体験があるのが同類の書とは一線を画する点です。
学者さんというのは会社勤めの人のように若い時からひとっところに留まって働くというわけではありません。雇用も不安定です。
しかもこちらのご家庭は夫婦共学者さんで、奥さんがアメリカにお勤めになったりもされています。小さい子供を抱えている状態でです。
そんな経験をされた方による分析と提示なのでものすごい説得力があります。そして僕はこの本を読んで思いました。日本の保育園制度の行く末は絶望的だと。
めちゃめちゃ乱暴に言うと保育園経営に市場原理が働いていないことが諸悪の根源なのです。「市場原理」というとそっちこそが悪の象徴みたいですが、この本を読めばきっと意見が変わるのではないかと。
そして行政に意見したくなるはずです。未来を変えられるのは選挙権を持つ父ちゃん母ちゃんなんで、たくさんの人に興味持ってほしいです。
子育て世帯の母親こそ副業的なものから始めて欲しい
我が国は男尊女卑すぎます。先日から医大の男女比が巷を賑わせていますが、それを報道するマスコミはおもくそ男尊女卑です。男尊女卑が言い過ぎなら女性が活躍していない。
女性の場合、子供を産んで育てている人とバリバリ仕事をやっている人の境界線がものすごく激しいですが、男の場合はそんなにクッキリしていません。
これはひとえに女性が割を食ってるからです。僕の家もそうですが、若い時分に子どもを産んで少し子供が成長してからキャリア作ろうと思ったら、とんでもない周回遅れになります。入り口が少なすぎて。
それでやりたくもないアルバイトから始める人もきっと多いと思います。この働く気をこそげ取る社会構造はほんと最悪です。
こんなシステムに染まってしまうより最初の一歩を自力で稼ぐことから始めたら、きっといろいろ変わると思うんです。バイト代稼ぐぐらいのノウハウもいっぱい転がってるし。
子供産んで育ててしんどい思いして、バイトで上前はねられてこき使われるなんてあまりにも酷い話で何時代だよと思います。
保育制度もおかしなもんで、共働きで正社員で金銭的に余裕ある家庭の子は保育園に預けやすくて、アルバイトのお母さんは時間あるから預かってもらえないなんて頭おかしいですよ。そりゃ「日本シネ」てなりますがな。
なにかこう一言でまとめられる話じゃないんですが、女性が子育てすることと働くことが分断されている今の世の中がもっと変わってくれたらいいのになと思います。
恐怖の「大人の手足口病」自己判断は悪化の元
今年はあまりいわれていないようですが、昨年は手足口病がめっちゃ流行っていました。我が家でも長男が保育園でプレゼントされてきたんですけど、大人は罹りにくいと高を括っていたら直撃しました。僕に。
しかも強烈すぎる症状が出て2週間近く会社を休む羽目になりました。手足の皮がはげ爪は全部取れ、完治まで半年ぐらいを要した本当に恐ろしい病気です。大人の手足口病は。
小さい子供がいるご両親にはぜひ読んで頂き、僕のようにならないことを切に願います。
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ステージ1 発症
始めに罹ったのは上記したように長男です。微熱が出て、口にちょっとしたプツプツができ食べるのに難儀していました。
食べれないのは可哀想だなぁと思ってましたが、意外にも手足に症状が広がることもなく、病院も行かずに1日でケロっとしていたので安心しました。
しかし問題だったのは僕の行動です。感染しにくいんだから大丈夫だろうと舐めてました。食事も同じ箸を使ってあげてましたし、何も気にせずいつもどおりベタベタしてました。
数日後、会社で突然ぶっ倒れるかと思う程発熱し、しばらく休憩したらちょっとマシになったんですが、この時点では感染に考えが至りませんでした。
ただよぉーく目を凝らして見てみると手のひらに僅かばかりの湿疹が。これが地獄の1丁目。
ステージ2 菌大爆発
熱による症状はあっという間に消えて行きましたが、帰宅後あっというまに手足口病と確信するような症状が出てきました。
ちょっとポツポツが出るなんて生易しいものじゃありません。両肘が全部口内炎みたいに真っ白になって肘から下が火傷みたいに熱い。
指はペットボトルのギザギザが触れないほどの痛みに襲われ使用不能。ベビーゲートも開けれませんでした。
膝から下も湿疹まみれで歩行不能に。これだけに収まらず、耳や頭皮から分泌液が出て首から上はなぜかカサブタだらけ。なんか頭が大仏さんヘアになってる気分でした。
痛みもさることながらビジュアル面のキモさが半端なく40がらみのオッサンとはいえさすがに落ち込みました。
5日ほど経ってマシになった状態でこれです。
ステージ3 病院へ
僕は判断を誤ったんですけど、理由としてネットで調べたところ「手足口病は通院しても意味ねー」みたいな情報が多かったんです。行ってもできることなくて待つしかないと。
でも行きましたよ。生きてるのがつらいぐらいに症状が酷かったので。かかりつけの内科に行ったら珍しい酷い標本らしくて写真撮影してくれましたよ。デジカメで。
そこで総合病院の紹介所を書いてもらって、頑張って車で行きました。ハンドル持つのも激痛で涙出そうになりながら。
総合病院でもまぁ結論安静に寝てるしかできることはなかったんですけど、そこでもらった抗生物質入りのクリームを塗りたくって眠ると劇的に湿疹が収まったのです。
寝転ぶのも痛くてロクに眠れなかったので本当に助かりました。抗生物質は無意味なんて情報がありますがウソです。
罹ったら絶対病院行った方がいいですよ。僕もすぐに通院したらもっと症状を軽く抑えれていたかもしれません。
ステージ4 後遺症
ようやく手足を使える喜びを味わえるようになったのも束の間、今度は手はグローブをつけているような、足は分厚い靴下を履いてるように手足の感覚が消滅しました。
要は手足の皮が死んじゃったんですね。この後、本当に手袋と靴下脱ぐみたいにゴッソォーと全部皮剥けるんです。
日焼けの後のあんなもんじゃないですよ。生まれ変わりかみたいな感じです。そうすると今度はメチャメチャ敏感になるんですよ。皮がないから。もう人体が不思議で仕方ありません。
皮がもげたら次は爪です。爪も同じように全部死んじゃってるんですね。根元の方から浮き上がってきてカパカパになってきます。ジョニー・ジョースターの爪のようです。ギャルギャルってマニアックか。
スルっと取れてくれたらいいんですが、ジワジワ浮いてくるから厄介なんです。あちこちに引っかかって「痛ぇぇ!」の連発。最悪の場合無理やり剥がれて流血です。
そんなこんなで爪は手足全部取れます。最終的に。
ステージ5 転生
最後の爪が取れるまで半年近くかかりましたし、湿疹も跡がしばらく残っていました。ちなみに爪が取れるときは引っ掻けなければ意外と痛くありません。拷問的な痛みを想像している方は安心してください。
爪なんて拷問でもされない限り剥がれる機会ないので初めて「爪の下」を見るわけですが爪の下は薄ーーい爪が生えてるんです。一応。なので指先全部激痛ということもありませんでした。
ただカンビール開けれません。爪ないから。これが知らない間に元の爪に戻ってるからほんと不思議です。
もげた手足の皮もいつのまにか周りの皮膚と同化して分厚くなっていきますし。何十年も使い込んでカチカチになっていた踵がツルツルに生まれ変わったりして、ちょっとした転生気分です。
まとめ
というわけで、いろいろ気色の悪い写真を掲載してすみませんでした。ひとえに「こんなことにならないでね」という気持ちからなのでご勘弁ください。
とくにお母ちゃんが感染するとほんとに可哀想なので注意してください。
僕は元々アトピー体質で皮膚が弱いので強めに出たのかもしれません。個人病院でも総合病院でも過去最強という金言を頂きましたので。
夏は疲労で免疫が下がりがちです。そんな中、僕のようにバカバカ酒を飲んでだらしない生活を送ていると子供から思わぬ爆弾を落とされることになるので、くれぐれも気をつけてください。
妻が臨月というときに2週間も寝たきりとなった僕が顰蹙を買ったのは言うまでもありません。
【中古本せどり日記】3ヶ月目終了 売上3割減で涙。。。
1ヶ月間もブログを放置してしまいました。ただただ僕の怠慢です。ちょっとせどりに慣れてきたので時間に余裕ができて酒飲んだり本読んだり、飲酒たり読書したりと。
こういう人間は本当にダメ。頑張ってらっしゃる方々はとにかくルーティーンできっちり仕事をやるから結果に繋がるんですよね。
そんな怠惰な僕を叱咤するかのようにせどり3か月目は前月比3割減という、なかなかにショッキングな感じでした。
右肩上がりもたった2ヶ月で終了。めっちゃ打つやんと思わせて弱点を責められたらとたんに打てなくなる新外国人選手のようです。
目次
売上大幅減 その内容は
悪い数字は振り返りたくないというのが心情ですが、失敗は成功の礎。仕方なく振り返って今月以降の反省につなげたいと思います。
- 売上=230,290円(前月比72%)
- 販売利益(売上-手数料-送料-原価-ツール料)=53,811 円(前月比69%)
- 販売数=127冊(前月比86%)
で、7月はマネパカード5%無双だったので張り切って20万ぐらい仕入れたので、販売利益は余裕で吹っ飛んでトータルは5万ぐらいの大赤字でした。
月初からずっと低空飛行でした。半月ぐらいまでは「そのうち戻るさ」などと自分に言い聞かせてましたが、それは甘い空想。獲らぬ狸の皮算用。
在庫が積み増されていくばかりで売上に直結せず、不安は募るばかりです。先月末時点で100冊ちょいだった在庫が7月末時点では約250冊。
「とりあえず収益化に成功です」
なんてイキっていた先月末の自分をぶん殴ってやりたい。
中古本せどり開始3ヶ月目を振り返って
「俺の目腐ったんか??」という疑念も湧きましたが、まぁ在庫が残ることは必ずしもマイナスではありません。それがプラス圏内でハケるという仮定においては。
売上鈍化について思い当たるフシとしては、ロングテール率が上がったからだと推測しています。
電脳では割と足の早い本を仕入れていましたが、店舗せどりをするようになって腰を構えて仕入れるようになったのでローリスクハイリターンはガンガン仕入れたので、その影響。そうに違いない。そうでないと困る。
多少は「目利き」もできるようになってきたので、作業時間は圧倒的に減りました。なので時給は上がった。という負け惜しみで自尊心を奮い立たせておきます。
その空いた時間を売上アップに利用できないのが僕のあかんところです。ということで7月末は盛大にひとりで大酒を飲んで、8月以降はもっと真摯に取り組もうと意識改善中。
あと2つは副業やりたいなと思ってましたが、とりあえず中古本せどりで利益10万が見えてくるまでは、ひとつの事に集中してもっと頑張ってみます。
僕の性格上、どれも中途半端になりそうだから。
こんにちはサヨナラこれいくら?
これね、ちょっとサボってしまった言い訳なんですけど、仕入れた本読みたいんですね。もっと。あんまり読む人はいないのかな?
特にちびっこ2人を育てている身としては子育ての本はガンガン仕入れてしまいます。採算度外視で。
モンテッソーリ流「自分でできる子」の育て方
400円→1000円
モンテソーリ教育といえば今をときめく将棋界のホープ藤井聡太君もやっていたということで脚光を浴びましたね。
それ以前にオバマ元大統領、FB創業者マーク・ザッカーバーグ、Amazon大先生創業者ジェフ・ベゾスやビルゲイツ、Googleの創業者も学んでいたということで有名でした。
平たくいえばモンテッソリー教育は子どもの自立心を育む教育法なのですが、僕がここで声を大にして言いたいのは、この教育法の創始者であるモンテソーリさんは決してエリートに教育を施すために考えたんではないんです。
もうなんかイギリス王室とか、もはや特権階級の専売特許みたいになってるんですけど、違うんです。
モンテッソーリさんは元々知的障害のある子どもたちの知的水準を上げるために、この教育法を取り入れました。
イギリスの底辺というと語弊があるかもしれないですが、教育水準の底上げをするために尽力されてたんです。それが今はどうでしょう。この現状を見て果たしてモンテッソーリさんはどう思うことか。
我が子に特別な教育を施したい気持ちはとてもわかるのですが、現代の文脈で語られるモンテッソーリ教育はなんか違う気がします。
こういう本も多いですが、それを「子どもの貧困」と問題になっているような家庭の親が読むのか否か。願わくばそこへ届いて欲しいです。
イラストでよくわかる 感情的にならない子育て
760円→1200円
母親と比べると圧倒的に子供と関わる時間が少ない父親ですが、やっぱり読んでしまいます。この類の本は。
子育て系の本を読んだことがある人なら、まぁとおりいっぺんのことが書いてあって特に目新しい情報はないのですが、気持ちを再確認するためには役立ちます。スッキリまとまっているので。
わかってるんです、子どもにはどういう風に接してあげたらいいのか。でも時と場合によってはこっちの感情をぶつけてしまう。
だってめちゃくちゃやもん。3歳児。
「お前なんでそれすんねん??」ていうことを、わざとやりますよね。どう考えても不幸な結末しか待っていないのに。
うちも長男が2~3歳にかけて格段に母親の鬼度がアップしました。完全に理不尽なときとかもあって、でもまぁそれは「普段のイライラがあるからなんだろうなぁ」と思いつつ、息子も可哀想であり完全に中間管理職のあれです。
悲しいんですよね。怒る母親も叱られる息子も見ているのは。母子が2人で笑ってるのを見るのはとても幸福だけど。
何とか良い仲裁者になれんもんかと、こうやって役立ちそうな本を読んだりしますが、「バチーン」てやっちゃったりするんです。
危ないときとか、人様に迷惑をかけるときは。で、とても後悔する。この繰り返しです。ありきたりと言えばありきたりの内容でしたがいいことも書いてました。
親が幸せそうにしとかないかんとか、お互いがどういう子供になって欲しか共有すべきとか。
怒らないためにはとにかく余裕を持つことです。余裕の持てないことはやらない。これが一番。兄弟姉妹がいると中々そういうわけにもいきませんが。
僕の時代はもっと雑にされてたと思うんですけどねぇ。いったい何が正解なのやら。
2018年8月の展望
というわけで8月ですが、今月はキャッシュフローが急速に悪化してしまったのでちょっと仕入れをペースダウンして様子見します。仕入減らすと来月以降の売上が減るんですけどね。
経営を安定させるのも継続する上では大事なことです。盆休みもありますし、ここは副業のよいところです。
積み増した在庫に価値があるなら今月の利益は伸びるはずなんで、己の審美眼を見極める期間にしようかと思います。
ほんとは時間の許す限り仕入れまくりたいんですけど、それはもう少し自分のステージが上がったことを確認してからにしときます。
8月も3割減とかだったら廃業危機ですから。
今月はもうちょっとブログ頑張ろう。減るのは時間だけなので。先月は更新していないのにAdsenseがちょびーーーっとあったのでモチベーション上がりました(笑)
走らずとも歩き続けよう。
継続は力なり。んー苦手。
【書評】子どもたちの階級闘争
296P
著者 ブレイディみかこ
読みやすさ ★★★★
著者のブレイディみかこさんは今もっともキテるノンフィクションライターです。(私調べ)。ブリグジット前から英国の下層社会のリアルを伝えている方で、本業は現地の保育士。
僕は彼女のファンなので著書を読み漁っているのですが、本書は「ベスト・オブ・ブレイディ」でした。彼女は英国下層社会の現実を伝える国内ナンバーワン作家です。やっぱり。
目次
子どもたちの階級闘争の舞台・ブライトン
本書は保育士の著者がイギリスのブライトンという都市で勤めているときの体験エッセイです。
ちなみに知ったかぶりしてもしょうがないので、僕はまったく知りませんが、ブライトンとはロンドンの南部の沿岸部に位置したする都市です。
Wikipediaによると、イギリス有数のリゾート地とあるのですが読んでいるとどうもイメージが違いますね。
著者が勤める保育園は南部の白人貧困層や移民が住んでいる地域で、読んでいるかぎりそりゃまぁ酷いです。
シングルマザー当たり前、親のシャブ中アル中、DVどんとこいで、園児たちの暴力も日常茶飯事っていう、子供が愛されまくっている昨今の我が国の状況と照らし合わすと嘘のような状況です。
それとも日本でもすでにそういうことが起こっていて、僕はそれに気づいていないただのレイシストなんでしょうか。
まぁ、とにかく本書で綴られているのはそういう壮絶な保育の現場です。
子どもたちの階級闘争の内容
本書で著者が述べている点は主に2つ。
ひとつはイギリスの下層社会の絶望的な状況を綴る闇の部分です。サッチャー政権以来、仕事と人間の尊厳を奪われた白人労働階級者、いわゆる「プワホワイト」の現状はとにかくツラい。ツラすぎて逆に笑えてくるぐらい酷い。
とにかくサッチャーは現在のイギリスの文脈を語るにおいて必ず登場しますね。悪の親分みたいな感じで。そういう意味では同じように新自由主義に大きく舵を切った小泉元首相も20年後にはクソミソに言われているかもしれません。
白人労働者については以前書いた「チャヴ」の記事と同様です。
ただし「CHAVS」はイギリス左派の代表格が書いた本ですが、ブレイディさんは保育士です。しかも日本人ということで、私たち日本人にはよりいっそう解りやすいリアルな底辺社会が描かれていて、「チャヴ」は本書の主役の一端でもあります。
緊縮財政で立ち行かなくなった貧困層や、その子供たちを支えてきた保育園までもが閉鎖せざるを得ないというのは、読めば読むほど気が重くなります。
が、その一方で、そんな状況においても彼らを支えようとするイギリス人の姿や、己にはなんの責任もないにも関わらず、最下層の人間にカテゴライズされ、日々を生きていく園児たちの姿は、本書の肝であり光です。
あまりにも壮絶な環境に置かれた彼らの生活は日本人の感覚では簡単に理解できません。僕も親のはしくれとして、我が子には少しでも良い環境をなんて思ってることが恥ずかしくなってしまします。
ちなみに将棋の藤井くんの活躍でフューチャーされた「モンテッソリー教育」は、Google、Amazon、Facebookの創始者やビルゲイツも受けていたことが有名で、最近は関連本が多数見られます。
エリート教育のツールと勘違いされているかもしれませんが、「モンテッソリー」さんがやっていたことは、貧困層の子供を引き上げるための教育です。早期教育を施すことによって、そこから抜け出す方法を得るための。
それがいつの間にか、富裕層の教育方法になってしまった現実はなんとも世知辛い話です。
総評
なにがいいって、ブレイディさんはとてつもなく知的で、なおかつウィットに富んでいるですね。そして優しい。
しんどいことを笑い飛ばしながら生きている人の姿に僕は最も惹かれるのです。これ読んでて20回ぐらいウルっとなりました。
この文学的な才能は小説書かせたら楽勝で賞取るんじゃないかと思います。
アメリカやイギリスの格差社会や貧困層の問題は、近年各所で取り上げられていますが、ジャーナリストや政治家の声ってなんか違うんですよね。
左も右もなく、ブレイディさんは「地べた」という言われ方をしますが、下から定点観測した下層社会を訴えているので非常にリアリティがあります。
白人が移民を嫌っているだけではなくて、移民も落ちぶれた白人を嫌悪していることなんて、あまり伝えられることはありません。
緊縮の名の下、弱者の尊厳が踏みにじられていることも。最も割を食うのは、自分では何も状況を変えることができな子供たちです。
そんな彼らに対する著者の慈しみ溢れるエピソードが多数収録されています。
最後は、著者が園児にかけた強くて優しい言葉でもって締めたいと思います。
泣くな。泣くんじゃなくて、もっと怒りなさい。
泣くのは諦めたということだから、わたしたちはいつも怒ってなきゃダメなんだ
アトピーは治すより一生つきあう方が楽 ~アトピー生活40年史~ その3
アトピー生活40年。成人後に突然アトピーが復活して、子供の頃よりヒドい症状が出たという話が前回まで。
アトピーは治すより一生つきあう方が楽 ~アトピー生活40年史~ - 氷河期男の咆哮
アトピーは治すより一生つきあう方が楽 ~アトピー生活40年史~ その2 - 氷河期男の咆哮
この頃の写真を見返すとやっぱりヒドいです。顔が真っ赤だしカサブタだらけだし。
当時はもう、日に日に悪化していくアトピーいったいどうしたらいいかサッパリわからずお手上げ状態でしたませんでした。
目次
アトピーが止まらない
病気の悪化を止める方法は大きく別けると2つです。「原因」をつきとめしかるべき「対処」を施すこと。
今の時代は必死でググればある程度核心にたどり着くことができます。しかし1990年代中頃はポケベルがあっという間に淘汰され、ようやく携帯電話が普及し始めたかという時代。
後述しますが、当時はアトピーに関する情報が錯綜しまくっていた時代だったと思います。
僕はまずカサカサの肌を潤わすために水道水をベチャベチャ塗りたくって放置するという、乾燥肌増強みたいなことをしていました。
今ならネットでちょっと調べれば濡れた肌はしっかり水分を取った後、保湿しないといけないことぐらいは小学生でもわかるんですが、20歳も超えた人間がやっていた対処法が「水道水で濡らす」ですから。
しかも徹夜のバイト中にやるから効果は倍増です。僕の肌は日増しにパリパリになっていきました。
今現在は全身にまんべんなく薄く症状が出ていますが、当時は首から上に集中的に発症していました。
やっぱツラいですよ、顔は。男とはいえ思春期ですからね。イキりたい年ごろじゃないですか。なんかもう、顔をあまり見られたくないから引っ込み思案になってしまったような気がします。
痒いのを掻くとまた、乾燥してるからボロボロ粉吹くんで、なんか不潔なのもたまりません。きっと誰よりも清潔にして気遣っているのに。
アトピーの悪化との因果関係は不明ですが、当時は毎日、蕁麻疹が出て全身の痒みに悩まされていました。
痒みって経験者にしかわからないけど地味に地獄なんですよね。やっかいなのは掻くと気持ちよくなってしまうことです。
なんなんでしょうねアレは。気持ちいから掻きまくっているとどんどん周りに広がっていくという悪循環。
比較的軽度な症状の僕ですらこれですから、症状が重い方の心中は察するに余りあります。僕はまぁ過度の偏食があるので、自業自得と思ってるんですけど、世の中にはきっと何の罪もないのに痒さに苦しんでいる人がいるんですよね。
こう言うと偏見と思われるかもしれませんが、おもっきりビジュアルに影響が出るアトピーは年頃の女性にとっては絶望的な病だと思うんです。
オッサンになった今でもやっぱり見えるところのアトピーは気になりますから。
「痛い」は同情されるけど「痒い」はされない。一度味わって欲しいぜ。
アトピー克服のためにやったこと
病が悪化したら当然、病院に行くんですがかかりつけの医者に行っているだけでは、まったく改善されませんでした。
ステロイドを渡されるんですけど、毎日ベタベタ塗っていても一向に良くならない。今の常識でいうと、このステロイドの常用というのは最悪の治療だったんですけど、医者がそれを勧めてくる時代でしたから。
当時、率先して治療法を探していたのは母親でした。成人した息子というのになんて過保護なんだと思いますが、親となった今ではわかります。
子どもが苦しんでいたら全力で助けたいのが親というもの。僕の人生にほとんど干渉することがなかった我が母親ですが、この時ばかりは相当心配だったようです。
良い病院の情報をどこからか聞きつけて、僕もそこへ行ったりしました。大阪に住んでいたのですが、住まいから遥か離れた病院に行って、診察まで半日以上待たされた挙句、検査してしょうもない薬だけもらって帰るということもありました。
そんな一回きりで治るもんじゃないんですよねー。当たり前ですけど。遠くの医者は行く意味ないですね。手術のような一回きりの治療なら別ですが、慢性的な病気で通うのは非現実的です。それでも当時はそれぐらい困っていたわけです。
母親がバカ高い漢方薬を薬局で買ってきたこともありました。
吐きそうなほどマズい味噌みたいなもので、初めは料理に混ぜていたりしたのですが、とても食えたものではないので、鼻の息をストップして一気食いしていました。
薬局の人間は弱みに付け込んで売りつけたに違いありません。人はこういう風に宗教にはまって高額なモノを買わされるのかもしれないと、今振り返るとそう思います。
脂身がアトピーには悪いということで、食事の肉から脂身がすべて除去されたり、オリーブオイルがいいと聞くと、純度の高っいやつ買ってきて全身に塗りたくって、ギトギト人間になっていました。
そんなこんな、色々やりましたが結局、アトピーは良化することはありませんでした。
ただ、当時の記憶は今でも鮮明に焼き付いています。
その方法が正しかったのかどうかは別にして、母は自分の知りうる知識と労力をフル動員して僕のアトピーを良くしたかったんだと思います。
親のこういう姿って一生忘れませんよね。アトピーが治ることはありませんでしたが、とても大事なモノをもらったと思います。
まとめ
さて、このアトピー最悪期ですがひょんなことからスルッと抜け出すことができました。長くなりましたのでこの続きはまた次回にしたいと思います。
前回までの記事はこちら
【書評】CHAVS(チャヴ) 弱者を敵視する社会
392P
著者 ジョージ・オーウェル
読みやすさ ★★★
「チャヴ」とは下流階級労働者を侮辱する言葉。本書は本国イギリスでは14万部のベストセラーとなり、世界各国に翻訳されています。
原題で出版された時期は2011年。なぜ6年も経った2017年に邦訳されたかというと、2016年6月の「ブリグジット」によって、英国の格差社会に改めてスポットが当たったからですね。
アメリカもしかり、日本においても近年は「格差問題」がトレンドです。(流行というと不謹慎ですが)
イギリスとフランスの波はいずれきっと日本にも押し寄せます。だってこの本に書いてあることは、もう日本にも起きていることだから。
目次
CHAVS(チャヴ) 弱者を敵視する社会はどんな本か
あらすじを書くような本でもないかと思うので、端的に中身を紹介しましょう。
チャヴがいかにして現れたのか、その源泉をサッチャーが新自由主義に舵を切った時代に求め、移民をスケープゴートにして問題の本質がそらされている現代までを数字や実例を交えながら綴っています。
まず「チャヴ」のイメージを明確にしてから読めば早いというか、読み始めたらきっとみんな思うに違いありません。
日本でいうところの「DQN」ですね。
事件や騒動を起こしてはネットで職場や学校、住所まで晒され吊るし上げられ、攻撃と嘲笑の対象になっているという点でまったく一緒ですね。
ためしに「You Tube」で「chavs」を検索してみてください。イメージが掴めるかと思います。こんな感じで解りやすい悪意たっぷりの動画がいっぱいありますわ。
DQNの定義なんてものはないんですが、どちらかというと昔でいうところの「ヤンキー」の延長線上にあって、その点チャヴには「この貧乏人が!」みたいな意味が含まれているような気がします。
で、本書で著者が言っているのは彼らの悪行を肯定しているというわけではなく「こんなことなったん誰のせいやねん!」てことです。
ページ数多いですけど、削ぎ落せば要点はそこ。
特権階級者が国の中枢を占めて、それはマスコミやミュージシャンにまで及び、もはや労働者階級出身者の人間には何のチャンスもないと。
エスタブリッシュメントが悪いんか、チャブが悪いんか。
「努力したら抜け出せるやん。貧乏もバカもテメーのせいでしょ?」
この思考が正しいのか否か。それを考えるのが読者の役割です。
英国を揺るがした事件とチャヴ
本書でチャヴとの絡みで紹介されている以下の3つの出来事について、僕はひとつも知らなかったのですが、非常にセンセーショナルな事件です。
ヒルズボロの悲劇
1989年に行われたFAカップの準決勝、リヴァプールVSノッティンガム・フォレスト戦において、ゴール裏の立見席に収容人数を明らかに超えた観客が殺到しました。
結果、死者96名、負傷者766人というイギリスのスポーツ史上最悪とも言われる事故に。
当初はリヴァプールサポーターに責任が押し付けられていましたが、後に誘導に当たった警察に非があったと判明。警察の隠ぺい工作も明るみに出ています。
マデリーン・マクカーンとシャノン・マシューズ誘拐事件
2007年に誘拐されたマデリーン・マクカーン(当時3歳)がポルトガルの高級リゾート地で姿を消し、国民的な大事件となった。(現在も行方知れず)
一方で2008年に失踪したいわゆる「貧困層」の子シャノン・マシューズ(当時9歳)はマデリーンに比べて報道される回数は圧倒的に少なかった。
後に無事生還したが、実母が懸賞金目的のためにやった狂言誘拐だと判明した。
ジェィド・グッディ
リアリティ番組「ビッグブラザー」への出演をきっかけに有名人に。チャヴの典型のような彼女の言動は知名度の上昇と共に英国中から非難を浴びた。子宮がんを患い、27歳で死去。死の間際までメディアに出演し続け物議を醸した。
なんでしょう。亀田兄弟とその親父とビッグダディと美奈子とテラスハウスを合体させてもっと凄くした感じでしょうか。
著者はこういうメディアの在り方にも疑問を投げかけているんですが、日本でも古くはガチンコとかそうですよね。
あれは共感を求めるんじゃなくて完全に嘲笑狙ってるやつだし。今はコンプライアンスだなんだと言ってできなさそうな企画ですが。
マデリーン誘拐事件も、ジェイド・グッディのこともググるとこの方の記事が出てきますね。
イギリスをヲチしている方で、参考になりますね。
エスタブリッシュメント(特権階級)が支配する国
「エスタブリッシュメント」ということばはアメリカ国民がトランプ大統領を選んだくだりでよく出てきましたね。
生まれつき金持ち、何の障壁もない人生、エリート街道を突き進んで余裕で政治家。金持ちが金持ちのために政治を行い、どんどん広がる格差。
しまいにはエスタブリッシュメントさん達は労働階級の人間と顔を合わすことすらなくなって、その子供たちは貧困層と会ったこともなくイメージすらできないっていう。
お前らは「天竜人」か。
こんなバカみたいな話がすでに、先進国とかいう国でまかり通ってしまってるわけで、それは日本も例外じゃないんですね。
現在の第四次安倍内閣の閣僚の略歴を見てみましょう。
説明不要のただの金持ち。父・衆議院議員、祖父総理。小学校から大学まで成蹊という受験すらしない堕落したエリート
同じく言うに及ばないただの金持ち。父九州のドン、祖父総理。学習院大卒。
祖父大臣。上智大学卒。
東大卒。
祖父・父共に副総理。慶応大中退後、海外をフラフラする。
父・大臣。東大卒。
祖父、日野自動車社長、義父大臣。東大卒。
東大卒だが、公式HPで確認する限りは特権階級者ではなさそう。
東大卒。
父内科医・東大医学部助教授、義父参議院議員、祖父東大教授。東大卒。
義父、気仙沼市長、東京水産大学卒。気仙沼の老舗旅館の息子。庶民感覚は持っていそうに思える。
法政大卒。町議員と教師の息子ではありますが、苦労してるし庶民の心もわかるはずの人物だと思うんですけどね。総理ではなく、国民の方を向いてほしいです。
実家は福島の木材会社。早稲田大学卒。
祖父衆議院議員、父大臣。玉川大卒。
父大臣、立教大卒
灘高校、東大卒。
父福岡県議員、明治大卒。
内閣府特命担当大臣 茂木敏光
東大卒。小中高公立なんで階級というより頭がいいんでしょう。
父総理、早稲田大卒
どないですかー。解りやすいように色分けしてみました。読んでてもイヤになってくるでしょうが、書いててもイヤになってきました。
父ちゃんや爺ちゃんが議員や閣僚経験者なだけで大臣な人がいっぱいいますねぇ。もしくは東大出ないとダメですね。
全員ではないですけど、この人たち国民ってどんな人か知ってるんですかね。これだけ偏りがあると東大卒の人がやろうが、普通の人がやろうが政治なんてあんまり変わらんように思えます。
いや、むしろ庶民感覚を持った人が上に混じってないとメチャメチャなりますよね。
じゃあ頑張って東大入りますかという話ですが、東大生の半分以上が親の年収950万円以上という過酷な現実があります。
ということで、この世に産まれ落ちた瞬間から政治の中枢に入り込む余地は、ほぼありまへん。身分は金で買うという前時代的な構図は現代においても受け継がれているわけです。
自己責任について
犯罪も悪人も悪いんですよ。もちろん。僕も隣人が粗暴なヤツだったら普通にイヤです。家の間にたむろされてももちろんイヤです。
自分に置き換えるとそうなるんですけど、じゃあ粗暴な行いをする人たちは生まれつき悪人だったのかという話です。
子育てをするようになって、強くそう感じるようになりました。子どもが悪人になっていく過程で最も責任があるのは親に違いないです。
イカれた親のせいで、教育もロクに受けられない。進学できない、仕事も金もない。生活保護は非難されカットされる。
こんな人生を提供されたらどうしたらいいんですかね。
飲んだくれるか暴れるかシャブやるかセックスやるしかなさそうです。僕もきっとそうします。
この環境下に産まれた赤ちゃんなんてさらに選択肢がないわけですが「自己責任」なんて言えるでしょうか。
「努力したら抜け出せるじゃん」て言うのは、努力したら抜け出せる立場にいるからということは本書を読めばわかると思います。
おすすめする関連本
この本を読んで「ほう」となる人なら以下の本もピッタリハマると思います。
ブレイディみかこさんはちょっと変わった経歴の持ち主です。イギリスで保育士として勤めるかたわら執筆活動をしていて、最近とても売れっ子ですね。
ノンフィクションというよりエッセイの色合いが濃いのですが、問題の本質はしっかり書かれていて、しかも日本人ということでスッと入ってきます。
研究者や学者ではないので視点が庶民目線というところがいいですね。
これは格差社会のアメリカ版で、本書と重複する点が多々あります。ブリグジットとトランプ政権誕生の根っこが同じということが見えてきますね。
イギリスもアメリカもほんとやだなーと思うんですが、読んでみると我が国もまったく他人事ではなくて、子育て世代の親としては暗澹たる気分になるんですが、読んでよかったです。
総評
関心のあるテーマなんで、かなり内容が乱雑になってしまいました。
本書は少々扇情的な面は否めないのですが、世界各国で読まれているということはみんな気づいているんですよね。
「今の世の中腐ってね??」て。
僕は日本の衰退とともに成長してきた生粋の氷河期世代ですが、やっぱり司馬遼太郎の明治時代回顧的に、「昭和末期は貧乏だったけどいい時代だったなー」なんて思います。
ゴリゴリの労働階級家庭生まれ、かつ団地っ子だった身としては、日本もイギリスみたいになると、とても複雑な心境です。もうなっているのかもしれないけど。
「子供時代が不幸だった」なんて一度も思ったことないですしね。
触れたい箇所多すぎて全然書けなかったんで、ぜひ本書を手に取って読んで欲しいです。
ひじょうに長くて煩わしい記事になってしまいましたが、最後に著者の記した希望の言葉でもって締めくくりたいと思います。
馬鹿にされるかもしれない。無視されるかもしれない。
それでも、彼らはいつかきっと、「この声を聞け」と、ふたたび立ち上がるにちがいない。
アトピーは治すより一生つきあう方が楽 ~アトピー生活40年史~ その2
アトピー生活40年。前回は少年期までのお話を綴りました。
アトピーは治すより一生つきあう方が楽 ~アトピー生活40年史~ - 氷河期男の咆哮
ほんと、完全に治ってました。ちょうど10歳から18歳ぐらいまでの思春期の間ですかね。知らない間に症状が出なくなって、自分がアトピーだったなんていうことを忘れていたぐらいです。
戻れるのなら肌の状態だけはその頃に戻りたいです。痒みがない生活なんて嬉しくてたまりません。
これを書いてる最中もまた二の腕から肘の裏が痒いです。アルコールのせいで。
目次
アトピー再発の予兆??
今にして思うと、中学3年生あたりに出始めた花粉症は、その後のいわゆる「大人のアトピー」の予兆だったかもしれません。
僕は当時、サッカー部に入っていたんですが、ある日突然鼻水が止まらなくなって、部活が相当つらかったです。
花粉症という病気がまだ、社会に蔓延する前で黎明期だったんじゃないでしょうか。
うまい具合にまたグランドの片隅にものすげーデカい杉の木があったんですね、これが。
イタズラ大好きな中学生の部活仲間はその木にボールを蹴りつけたり、パイプイスを投げつけたりして花粉を巻き散らかして、花粉に苦しむ人々に追い打ちをかけて喜んでましたよ。
スポーツ中のサラサラ鼻水はまじキツい。ジャージの袖ビチャビチャにして拭うしかないですから。
当時は子どもでしたし、今のようにネットで何でも情報を得られる時代じゃありませんでしたから、アレルギーの知識もさっぱりありません。
今でこそ腸内環境とアレルギーの関係が言われていますが、医療というものは時代によってまったく違うものなんで、まして中学生の僕にはなにもわからなかったです。
なんか、当時のテレビでは「コップ一杯に溜まった花粉が・・・」みたいなことを偉そうに解説してましたけど、この説も今は間違ってるみたいだし。
アトピーも花粉症も同じアレルギー疾患です。今も花粉の時期はアトピーが悪化することが多いですし、そこらへんは密接に関係があるんでしょう。
ただ、この時はまだ、肌には影響が出てませんでしたが花粉症は年々悪化していきました。
1990年初頭の高校生はまだ花粉症の人は少なかったですよ。そんな中、僕は3月~5月にかけて箱のティッシュを机に置いてました。
鼻血が出たときのようにティシュを両鼻の穴に突っ込んでも、あっという間に濡れそぼろで難儀していました。
定期テストなんてもう思考停止。鼻水のことしか考えられないから。最も苦しみを減らす方法が寝ることだったので、タオルを下に敷いてひたすら寝てました。
鼻水もさることながら、目ヤニがひどくて朝起きたら目を開けることができないので、まず水道で目を洗うことから1日が始まるっていう。花粉症はこの頃がピークでした。
というのも、部活を高校生活の途中で辞めたことで一切外で生活することがなくなって、その後の高校生活は、ほぼ「信長の野望ー覇王伝ー」しか思い出がありません。
花粉症は家に引きこもることで改善できたんだと思います。
で、花粉症が落ち着いたのも束の間、その後アトピー最悪期が待ち構えていました。
アトピー完全再発ていうか子どもの頃より悪化
人生で最もアトピーに右往左往したのは高校卒業後、大学に進学してちょうど20歳になった頃でした。
給食によるバランスの摂れた食生活の貯金を10代で使い果たしてしまったようです。おまけに大学時代は今よりもっとアホな生活をしていたので、原因はほぼ特定できます。
- 最悪の食生活
- 不規則な睡眠時間
- 肌ケアへの無理解
以上、3点に尽きます。
偏食が激しい僕がアトピーを抑制できていたのは給食のおかげだったと今でも信じています。
中学生になるとお弁当とパン食が半々、高校では毎日同じものを学食で食べてましたので、野菜なんてほぼ食った覚えがないです。
それでもまだ子どもの間は、家で晩御飯を食べていたのでマシ。大学生になって調子に乗った僕は、バイトと飲酒三昧の生活を送っていました。
週に2~3日は徹夜バイト、寝る間も惜しんでまた日中のバイトに出かけて得たアルバイト代で飲酒というクソみたいな生活を送る毎日です。
ある日を境に全身に痒みを覚え、掻きむしるようになり、それが今現在まで続いています。
アトピーの最もイヤな症状のひとつですが、顔が真っ赤になることです。男といえどもやっぱり顔に出るのはイヤなもんです。
痒いから掻くので朝起きたら顔面血だらけでカサブタだらけみたいな。なんか瞼も腫れぼったくなって、試合後のボクサーみたいになりますし。
起床して数十分すると、毎日全身が世界地図みたいな蕁麻疹が出たりして、この頃は本当にどうしたらいいものか途方に暮れました。
近所の医者に行ったところで、抗アレルギー剤とチューブのステロイドを渡されるだけの時代でしたから。当時は。
こんな治療では良くならなんですよね。絶対。
まとめ
この最悪期の治療やオロオロぶりは長くなりますので、また次回にしたいと思います。
前回の記事はこちら
アトピーは治すより一生つきあう方が楽 ~アトピー生活40年史~
アトピーってほんまにイヤです。今まさにこれを書いているときも鎖骨の周りと太ももがものすご痒いです。
それはアルコールを摂取しながらだから。アトピーとアルコールはとても相性が悪い。こんなに酒が好きな体に生まれたのに。
僕は物心がついたときにはもうアトピーでした。母の談によると赤ちゃんのときから引っ掻いて傷ができないようにガーゼで手をくるんでドラえもんにされていたようです。
気づけばもう40年。妻息子よりも、ずっと長い期間の付き合いになります。たかが痒みと思うかもしれませんが痒いって地味につらいんです。
痒い→掻く→気持ちい→もっと掻く→患部が広がる→痛い(見てくれが悪くなる)→痒い→掻く→気持ちいい→もっと掻く→患部もっと広がる・・・・・
こんな無限ループを一生やってるわけですから。
今現在も病院通いを余儀なくされていますが、近年は赤の他人さまからはわからないぐらいには治まっています。僕自身は孫の手持ち歩くぐらい痒いですが。
この奇病との付き合いも40年になりましたので、僕なりに「攻略法」みたいなものは掴んできました。
もし、僕の経験が同じ悩みを持つ方の一助となればと思い、アトピーの変遷を振り返ってみようと思った次第です。
目次
※画像はイメージでもなんでもありません。ウチの飼い猫です。
幼児期~小学生
物心ついたときから痒かったのはとにかく肘と膝の裏です。汗がたまるところ。かつ皮膚が薄い部分。
この部分に出てくるのがアトピーの特徴でしょう。とにかく痒いので血が出ようがカサブタがあろうが掻くのです。痒いから。
あとは太ももの付け根ですね。ちょうどパンツのゴムで締められるあたりです。小さい頃はだいたいこれらの部分に血が出ていました。顔には出なかったのは幸いかもしれません。
これ「アトピーあるある」のひとつだと思いますが、この頃僕は海水浴に行くと症状が劇的によくなりました。
一説には、海水浴のミネラルだとか紫外線の効果だとか、はたまたリラックスという心因性の理由で改善すると言われていますが、医学的な根拠はありません。
今でも鮮明に覚えています。アトピーの患部はめっちゃしみるんですよ。まさしく「傷口に塩を塗り込む」というやつで。
でも、毎年海水浴に行くと、その後日焼けで皮剥けてしばらく治るんですよね。不思議なことに。その治癒力は子どもながらに感嘆していたもんです。
アトピーの原因
なぜ、僕が幼児期からアトピーなのか理由はサッパリわかりません。まず、血族にアトピーはいませんでした。そもそもアトピー自体、いわゆる「現代病」ですよね。
昭和50年代生まれの僕はその「はしり」の世代だと思います。
僕が家族と違った行動をしていた点は、偏食がひどかったことです。かった、というか今現在も魚も貝も食べられません。
子どもの頃は野菜からなにから食べられないものだらけだったので、かなりの確率でアトピー発症に寄与していると想像します。昔の親は今と違って知識得るの難しいですしね。
それにまぁ、なかなか裕福ではない家庭だったので、幼少時は姉弟2人でご飯を食うというシビアな生活をしていましたので「体にいい食べ物を」みたいな概念は皆無でしたから。
このアトピーはいったん10歳ぐらいで跡形もなく消え去ったんです。アトピーってそもそも昔は子どもがなるもんだと言われていたので、そんなものかと思ったもんですが。
小学校と言えば給食です。給食は嫌いなモノが容赦なく出てきますし、昭和の先生は残すことなど許さぬ鬼でした。
規則正しい生活とバランスのいい食事がよかったんだろうなぁと、今になって改めて思います。
この後、少なくとも高校生まではアトピーが完全になりを潜めていましたから。
今思えば何て幸せだったんだろうと思います。人生で10歳~18歳までの期間はアトピーから完全に解放されていたのですから。
その時は知らなかったんですよ。
その後、成人してから人生で最も苦しいアトピー生活を強いられることになるなんて…。
ということで長くなりますので、この続きは次回に分けたいと思います。